Q&A特集です。


 

Q.知り合いでアクリル版の看板を作成している職業の人がいるのですが、木の板の代わりにアクリル版でも大丈夫でしょうか? 回答お願いします。

 

A.アクリルの値段が高い事(2×30×30センチで6000円ぐらい)、2センチぐらいだったらクランプで曲がらないとは思いますが、重いこと、キャストに対してPPPのように耐性がなくキャストが飛び散ったら付着して取れなくなるかも。以上の事よりあまり利点がないのでは?と私は思います。出来ない事はないですよもちろん。 同じくらいの価格でアルミの削り出しが可能です。そちらを選ぶのが得策かとおもいます。

 


 

Q.1/6程度の大きさのフィギュアの胴体、足などのパーツは形状によって結構分厚くなります。 背中から乳首あたりまでの太さが4.5cmになります。
 この場合はシリコンを分厚くすれば問題ないと思うのですが。

 


A.大きな原型と小さな原型をそれぞれ別の方にする事は、経済効率上基本事項にあたりますが、可要範囲だと思います。シリコンは軽いことにこしたことはありませんが。

 



Q.小さいパーツと大きいパーツを同じシリコンに入れた場合上手く抜けるでしょうか?


A.抜けない事はないですが、もともと遠心では大きいパーツほど「歪みが」でる特性があります。
ベルグさんのキットを見た事がありますでしょうか?小さいパーツはランナーについたまま、大きなパーツはパーツだけで梱包されているはずです。
 一つ二つの大きな原型のために遠心型を起こすのは不経済なので、もし常圧下抜きで抜けるなら普通に常圧で抜くのをお勧めします。大きなパーツほど気泡が出来ない事も事実ですし。
それでも遠心を望むなら、長方形の型枠で、真ん中にセンターコアを入れた型で右側に体、左側に足と言うように抜けば左右のバランスが取れてちょうどいいのではないのでしょうか?丸いの作るのはやはり不経済です。

 



コラム---■プロの製品から学ぶ


GKを購入してみるのも勉強になります。ベルグさんの製品が一番参考になるかと思いますが。

某社サークルワンです。断面が菱形の円形のランナーです。2パーツごとに主ゲート、パーツの中心方向に向かう部位に細いエア抜きのゲートが切ってあります。この際何故丸の中に斜めに走っているディテールを斜めに配置したか!コレはまた別に。



ゲートの断面。菱形です。中心方向にエアを誘導するのにとても合理的なのがわかります。



長い扇状ゲートはセンターコアからゲートへの接続は1本だと推測します。扇状ゲートがどうしてもエア抜きが完全ではなくなるのは実作業で体験済みで、これにセンターコアへ向けてエア抜きのゲートをもうけてしまうと、キャストが暴れ出し流れが推測できません。よってあらかじめエアがたまると推測できる物にはエアだまりを作る事が必要になります。
 写真の場合は菱形のランナー部分がエアだまりと、ゲートをかねているようです。エアだまりについてはまた後ほど。


 

■斜め配置について


上記において、サークルワン内のマイナスモールドをどうして斜めに配置してあるのか?の仮説を立ててみました。きっかけは灯油のポンプ内の灯油の流れを見ていて。
図中左の物は色がついている所がキャスト、白い所が空気だとします。圧力は上から下に。
流れない場合は、キャストからの圧力(青)と空気からの反作用(赤)が同じ圧力になった所で起こるのではないでしょうか?
図中右のように斜めにする事によって、ゲート内の両端(1や、2等)において圧力の不均等が起こり、図中1.の所のキャストが潜り込み、2.の所の空気は押し上げられる事によってキャストが流れ込む。
垂直な所では灯油が流れないのに、斜めにすると流れ始める!!ような気がしました。上記の仮説が正しいとすると、細長く、同幅な物は斜め配置が(吉)かも。幅が変わると色々他にも要素が増えるので。


 

Q.水道管が手に入りません。お店で買うと3万も4万もしますし、4メートルもいりません。どうすればいいですか?


A.当方は仙台市が公認の上下水施工業者一覧を元に電話し、3件目で端材を無料で提供してもらった物を切って使っております。


 


Q. クランプの選択まちがってほんと端っこしかつかめずバリが凄いです。


A.その通りだと思います。それと、天板の大きさとシリコン型の大きさは同じでしょうか?型より大きいと更に型の外側にクランプするようになります。
蛇足ですが、この原理を用い高速回転で圧をかけて型にキャストを流し込み、その後回転を遅くして「ゲートレス注型」ができないかという事を考えております。



Q、押さえの板を最初のときキャストつけてしまった板で漏れを起こします。


A.ダメです。抑えの板も天板も、薄い板ほどキャストが付着してしまってはその出っ張りを支点として圧力がかかり、均一に押さえる事が出来ない事を確認しております。また、キャストが付着、湿度過多の場合、木製ですから反ります。そうなるともうだだもれになります。

 そんな時はクッション材を挟むと幾分うまくいくようです。それと電圧可変機は導入必須ですね。


 

 ■コラム

 

 実はベルグさんの抜き物を研究していて気がついたのですが、ツリー状の抜きをする場合のゲートは「同心円状に配置する」らしい(笑)らしいってのが怪しいですが、ランナーから伸びるゲートがそれぞれの始まりでは中心からの距離が違う用にすると、数式によると


遠心力(g)=11.8×(N/1000)(N/1000)×r (二乗をどう表記するか思いつかないので二乗を上記のように表記しました)


参照
http://www.kubotacorp.co.jp/cgi-bin/calc.cgi


ことより、ようは半径の距離(この場合は中心からの距離ですね)に比例する事になりますので、同心円状にゲートを配置しないと同じ圧力(遠心力)がかかっていない。この圧力の不均等により流れない((のかもしれない))と私は思っております。

 



 

Q.ほいく粘土が少し柔らかすぎると感じました。


A.押した時の返りがありますよね。これがなければ最高なのですが作業時の室温とか、色々環境によっても。冬場は固いです。
 以前はダイソーの油粘土使ってました。油分がシリコンに食われるので、使い捨てでした。シリコンからの剥がれも悪いようです。


 

Q.飛び散るキャストの対策はどうすればいいですか?

 

A.キャスト飛び散りは怖いです。箱の中で使って頂くといいかと。現在私は70センチの漬け物樽の中で稼働させてます。蓋もありますし。


ウエーブさんに聞くと解答は同じだと思いますが(というかウエーブの生産部の方に言われた)シリコンですがHG020だと柔すぎるので、クランプでつぶれます。また回転により伸びます。20個ぐらい抜くのであればHG-017がよろしいかとおもいます。

20個以上ならベルグで通販しているダウのシラスコン#8000番と#3298を1:1で混合して使ってください。気泡抜けは凄く悪いので、真空かもしくは丁寧にエアブラシで気泡を抜いてください。破損して型を作り直す事を考えると、お値段的にも時間的にも経済性はあがるはずです。…が今回は表面がダウ、サポートに017を使ってます。原型表面だけダウであればいいので。
 

■なぜバリが出来るのか
バリが出来る要因は、型締めの悪さや、中心軸がずれている等が考えられましたが、更にもう一つ「型を作る際の落とし穴」がありました。
画像1のように、シリコンを流した際、型枠いっぱいまで流さずにすむような原型の場合、裏返したときに自重でシリコンがたわんでしまいます。シリコンと同じ径の台を用意してその上に置く等すれば問題解決できますが、そのまま裏側を流すと大変な事になります。というかなりました。
大変になった場合は、写真2のように、厚手の硬質スポンジがおすすめ!!、バリが出来てしまう型でもかなりの割合でバリが無くなります。


Q.機械の回転速度を変えたい。


A.これはまだ探していないのですが、ランプの明るさを調節するスライドスイッチがあるとの事。今度探してきます。現在はコイル式の40%〜130%まで変更できる物をメカキチの父の部屋から物色してきました。もう返しません。

 現状刃物研ぎ機をコンセントに差し込んで使うと「回転数が大きく、型の変形が見られる。あわせて漏れが生じる」のが問題でしたが、スライダックコイルコンデンサーを使う事により、注入時の電圧は40%に抑え、回転数を少なくする事としました。
 スライダックコンデンサーは60%まで電圧をあげないと刃物研ぎ機は回りません。回転が軌道に乗ったら40%まで下げても動きます。
 
 以上の手順が現状一番問題なく抜ける数値だと判断いたしました。
  出費を強いる事になるとは思いますが、安全面、抜きの良さを考えるとスライダックコンデンサーの導入を強く進めたいと思います。

作るならこちらのサイトが参考になります。
http://www.h2.dion.ne.jp/~beer/koubou/denatu_kahen.htm

 

 

 

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